戦争犠牲者追弔法要と
カンボジア・ベトナム訪問記





はじめに

アジア地図 大阪教区准堂衆会の一員として2003年1月28日にカンボジアの仏教寺院を訪問し、戦争犠牲者追弔法要を勤めてまいりました。

 准堂衆会では、これまでも中国の南京や、タイのクワイ河鉄橋など、戦争の象徴的な場所を実際に訪問して、あらゆる戦争犠牲者の追弔、そして平和について考える機縁として法要を勤めてまいりました。今回の法要もその一環として行われたものです。

 法要の会場となった虐殺慰霊塔(キリング・フィールド・メモリアル)はアンコール・ワットにほど近いシェムリアップという町の寺院「ワット・トメイ」の境内にあります。慰霊塔側面の窓からはポル・ポト政権時代に虐殺された人々の遺骨が積み重なっているのが見えます。

 訪問したのはイラクへの戦争が始まる前でしたが、この遺骨の山は、武力紛争の悲劇性を私に訴えているように感じました。

 法要後はアンコール遺跡群などを見学した後、29日には隣国ベトナムに移動して首都ハノイやホーチミン郊外に残るベトコンが作ったクチのトンネル、ミトーのメコンデルタなどを見学し、2月1日の夜、帰国の途につきました。

カンボジア・ベトナムの比較
カンボジア王国 国名 ベトナム社会主義共和国
立憲君主制 政体 社会主義共和制
プノンペン 首都 ハノイ
約1300万人 人口 約8000万人
クメール人94%
中国系3%
ベトナム系3%
民族 ベトナム人84%
少数山岳民族(ミヤオ族,モイ族)8%、タイ人2%、クメール人
仏教95% 宗教 仏教(大乗仏教)、道教、カトリック、原始宗教、イスラム教、プロテスタント、カオダイ教、ホアハオ教
日本の約半分 面積 日本の約90%
熱帯モンスーン気候。11〜4月は乾季、5〜10月は雨季。 気候 北部は四季のある温暖冬季少雨気候。5〜10月が夏・雨季。
南部は熱帯モンスーンで6〜10月が雨季。
米、トウモロコシ、ゴムが栽培され、トンレサップ湖での漁業も盛ん。 産業 米作を中心とした農業国。ほかにゴム、綿花、トウモロコシ。水産業も盛ん。原油、石炭、鉄鉱石などが産出される。
重工業は不振で軽工業、手工業重視に転換。とくに80年代後半からは「ドイモイ(刷新)」政策により市場経済化が推進されている。

それでは、カンボジア・ベトナム訪問記をご覧下さい。
目  次
1月27日(1日目)/カンボジア/アプサラダンス
1月28日(2日目−1)/カンボジア/戦争犠牲者追弔法要
  同  (2日目−2)/カンボジア/仏教寺院
  同  (2日目−3)/カンボジア/アンコール・ワット
  同  (2日目−4)/カンボジア/アンコール・ワット内部
  同  (2日目−5)/カンボジア/アンコール・ワット中央祠堂
  同  (2日目−6)/カンボジア/アンコール・ワット続き
以下、制作中



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