内陣出仕の作法
 (上臈出仕の場合)

後門がある寺院における上臈(じょうろう)出仕(首座の者から順次出仕する)の作法を、祖師前側を例にとって説明します。

履物は藺草履
(いぞうり)の例です。
【1】
【1】
首座より順次、間をあけずに竪畳寄りを通って出仕します。
(※退出の際は、須弥壇寄りを通ります。)
【2】
【2】
歩き方は、あごを引き、上体を動かさないよう、すり足で歩くようにします。
【3】
【3】
自分の着座する場所で立ち止まります。(立ち止まった時には竪畳の方へ向いています。)

※一旦立ち止まってから90度向きを変えるのではなく、流れの中で自然に竪畳の方へ向くようにします。
【4】
【4】
軽く一礼します。(座礼といいます。)
【5】
【5】〜【6】
祖師前側は右回りで(御代前側は左回り)180度向きを変えます。

※外陣に背中を見せないで転回する、と覚えます。
【6】
【7】
【7】〜【8】
竪畳には、右足から後退して上がります。(御代前側も同じく右足から後退して上がります。)
…まず、右足を藺草履から抜き竪畳に置きます。続いて左足を藺草履から抜き、竪畳に上がります。

※「左進右退」といい、前進する時は左足から、後退する時は右足から、と覚えてください。
(※退出の際は、左足から先に藺草履を履き、退出します。)
【8】
【9】
【9】〜【10】
中啓を竪畳に落としてから、着座します。

※出仕時に着座する際は、中啓を落として「音を立てる」のが作法です。
【10】




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