「根菓餅」の製作手順


根菓餅・紙華の製作手順(PDFファイル 1.98 MB)

根 菓 餅 の 形

 左図は葬儀用の根菓餅の参考例です。

 本体の5面(胴体の4面と上面)に、供物を貼り付けて飾ります。

 葬儀用の根菓餅には銀濃(ぎんだめ=銀色)の四方(四角の供笥)を用います。
@本 体
 大きめの一升瓶の箱(142×142×428mm)がちょうど良いサイズで、便利です。(昔は角材を用いていたそうです。)段ボールで自作しても良いです。
 ※風が強い場所に設置する場合は、安定させるために、箱の中に「重し」を入れておきます。
 本体は、全面に銀紙を貼ります。(銀スプレーで塗装するのも良いでしょう。)
A般若木
 本体の四隅に付ける計8本の木を「般若木」と呼びます。
 般若木は、1p角の角材で、本体より2pほど長くします。
 ※ホームセンターなどで、9oないし12o角で長さ1,820oの物が手に入ります。それを4等分すれば455oになり、ほど良い長さになります。
 用意した角材の全面に紺(または青)色のビニールテープを巻きます(塗装しても良い)。

 そうして出来上がった「紺(青)色の棒」に、1p幅の銀色テープを螺旋状に巻きます。

 本体1つに8本取り付けるので、1対なら16本必要です。
【般若木の取り付け】
 本体の四隅に「般若木」を、両面テープなどで取り付けます。
B本体の天井の四隅につける「花」

 適当な大きさの造花を銀色に塗装して作ります。
 本体1つに4本(一対では合計8本)使います。
 錐(キリ)などで穴を開けて差し込みます。

※花を取り付けるのは一番最後でも良い。
C本体に「供物」を貼り付けます。
D銀色の「水引」を結びます。
 供物は、底面以外の5面に貼り付けます。
 貼り付ける供物は、山・里・海の乾物など、日持ちがするものです。干瓢や干菓子、飴なども用いられます。
 上から「山・里・海」の順に貼るという説と、「山・海・里」の順という説があります。
 実際には供物を「どこに・何を貼り付けるか」という細かい規定はありませんので、制作者の自由な発想で飾り付けて下さい。




 供物の貼り付けには両面テープや虫ピンでもできますが、「グルーガン」を使うと作業の能率が上がります。
 
出来上がった根菓餅は、銀濃(銀色)の「四方」(四角形の供笥)に載せます。
 方立ても銀色で、紺色の縁取りのものを用います。


 
紙華について
 三具足の場合は金・銀2本ずつ挿します。
 五具足の場合は、向かって左に銀4本・右に金4本挿します。


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